「よしよし……だいぶ腹を空かせているようだな」
鬼灯様は私の頭を無造作に撫でると、顎をしゃくって部屋全体を示しました。
「見ろ。ここがお前の真の居場所だ」
涙で滲んだ視界を拭い、私は改めて周囲を見渡しました。
壁も天井も、すべてが鏡張り。
どこを向いても、全裸で男の足元に縋り付く、浅ましい女の姿が無限に映し出されています。
天井からは拘束用の鎖や滑車が下がり、壁には鞭やロウソク、アナルプラグといった愛すべき玩具たちがずらりと並んでいました。
マカオの調教ルームの再現……いいえ、それ以上の設備です。
「ここは……」
「お前のために作ってやった家畜部屋だ。地上にある立派な屋敷は、お前が人間のフリをするための仮の宿に過ぎない。ここでお前は、ただの牝豚に戻るんだ」
その言葉は、私の魂を深く抉りました。
錦織深樹としての堅苦しい生活。
「長男を作ろう」と宣言しておきながら、いっこうに私を抱こうとしない夫との冷え切った夜。
それら全てから解放される場所。
「ありがとうございます……! 嬉しいです、こんな素敵な部屋を与えてくださって……!」
「礼には及ばん。代金はこれから身体でたっぷり払ってもらう」
鬼灯様が合図をすると、控えていた二人の男たちが前に進み出ました。
一人は先ほどの中年太りの男。
もう一人は、作業服姿の無骨な男。
ルックスや見た目にこだわる普通の女性なら目を背けて距離をとるような男達。
でも、熱い餌《ザーメン》を渇望する私の場合は、「雄臭さ」で好悪が決まります。
彼らの股間が大きく膨れ上がり、獣のような匂いを発しているのを感じた瞬間、私の口の中に唾液が溢れ出し、無意識に一歩足を踏み出していました。
鬼灯様が牝豚好みの殿方を選んでくださったのです。
「さあM、どこから始めるんだ?」
鬼灯様の問いかけに、ハッとして足を止めて居住まいを正します。
ただ飢えた獣として飛びつくのは三流ですね。
私は「Ultimate Premium」の称号を持つ、誇り高き娼婦なのですから。
私は着ていた「良家の奥様」の服を優雅に脱ぎ捨てました。
露わになったのは、一ヶ月間誰にも触れられず、熟しきった肉体。
一糸まとわぬ姿で客たちの前に進み出て、深く腰を折りました。
「はじめまして。Mと申します」
顔を上げ、潤んだ瞳で男たちを見つめ、艶然と微笑みます。
「調教師の鬼灯様に躾けられた、熱い餌《ザーメン》を主食とする淫らな牝豚でございます。今宵は私の身体のすべての穴を使って、皆様の欲望を搾り取らせていただきます」
完璧な口上。
言い終わるとスイッチが切り替わり、本能が私を動かします。
私は中年の男の首に腕を絡ませ、濃厚なキスを浴びせました。
そして私は、「上品な奥様」から股間から淫らな涎を垂らす「卑しい牝豚」に戻りました。
「お、おい……すげぇな。こんな美人が、挨拶がわりに舌を入れてきやがったぞ」
「とんだ淫乱だな。格安でいいって話だったが、上玉じゃねぇか」
男たちは私が「錦織家の奥方」だとは知りません。
鬼灯様から「精液が大好きな淫乱な牝豚娼婦」とだけ聞かされているのでしょう。
それでいいのです。
ここでは私は名家の妻ではない。ただの肉便器。
「んむっ、じゅるっ、じゅぽッ……!」
私は二本の肉棒を同時に愛撫し、交互に口に含みました。
喉の奥まで突き刺さる硬さ。舌に絡みつく塩気。
一ヶ月間、ずっと焦がれていた雄の味です。
品位を保ちつつも、その吸い付きは強烈で、男たちの腰が引けるほどでした。
「M、穴を広げろ。客に見せてやれ」
鬼灯様の冷たい命令。
私は即座にベッドに上がり、鏡に向かってM字に開脚しました。
自分の指で秘所を限界まで押し広げます。
鏡の中の私は、だらしなく口を開けた膣口と、ヒクヒクと蠢くアナルを晒していました。
太腿の椿と鬼のタトゥーが、汗と愛液で濡れて艶かしく光っています。
「ほら、見てください……。ここが、皆様の餌を欲しがっています……」
私の挑発に男たちの理性が弾け飛びました。
二人が同時に私に群がります。
前と後ろ、同時に侵入してくる異物感。
「あ゛っ、あ゛あ゛っ……!! 入っ……入りましたぁッ!!」
一ヶ月ぶりの挿入。
期待ですっかり潤っている私の内壁が、歓喜の悲鳴を上げて男根にヌルヌルと吸い付き、離すまいとギチギチ締め上げます。
膣壁を圧迫される感覚。
内臓の位置がずれるほどの激しいピストン。
バチンッ! バチンッ!
男たちの腹が私の臀部を打つ音が、地下室に響き渡ります。
苦しい。激しい。
でも、これです。この圧倒的な蹂躙こそが、私が求めていたもの。
「見てください、御主人様……! Mは今、久しぶりに使われています……! 最高の気分です……ッ!!」
椅子に座って眺めている鬼灯様に、鏡越しに視線を送りました。
彼は満足げに頷き、私が咲き乱れる様を鑑賞しています。
見られている。管理されている。
その意識が、絶頂へのトリガーとなりました。
「イくっ! イくイくイくッ!! くださいッ! 熱い餌《ザーメン》を、中に出してぇッ!!」
私の絶叫に応えるように、男たちが同時に腰を震わせました。
ドクン、ドクンッ……!
子宮の最奥と、直腸の深くに、熱い奔流が叩き込まれます。
「ンぎィィィィーーーーッ!!!」
全身が弓なりに反り、視界が真っ白に染まりました。
熱い。焼けるように熱い。
冷え切っていた私の身体に、生命の源が充填されていく。
空っぽだった胃袋が満たされるような、圧倒的な充足感。
事後。
私は精液と汗にまみれ、鏡張りの床にうつ伏せになって横たわっていました。
全身が気だるく、筋肉痛の予感がします。
私の表情は、この一ヶ月で一度も見せたことがないほど、蕩けるように緩んでいました。
「いい喰いっぷりだったぞ」
鬼灯様が私に圧し掛かり、丸太のように太い強直で、後ろの穴から串刺しにしてきました。
「これでまた、明日から『良妻賢母』が演じられるな?」
「はい、御主人様。たっぷりといただきましたから……」
「じゃあ、デザートはいらんな?」
「いえ!それは別腹ですから!くださいッ!御主人様のザーメンデザートで、お腹いっぱいにさせてください!」
「まったく、しょうもない牝豚だ」
数分後、鬼灯様の雄の蜜をたっぷりといただいた私は、愛おしい液体の温もりを腸内に感じながら、うっとりと微笑みました。
翌朝。
私はいつものように6時に起き、キッチンに立っていました。
エプロン姿で、夫と娘の朝食を用意します。
味噌汁の出汁の香り。焼き魚の匂い。
清潔で、明るくて、平和な朝の光景。
「おはよう、深樹。いい匂いだね」
起きてきた夫が、私の背中に優しく触れました。
私は振り返り、慈愛に満ちた聖母のような微笑みを向けました。
「おはようございます、あなた」
夫は気づいていません。
私の胎内には、昨夜注ぎ込まれた見知らぬ男たちの種が、まだたっぷりと残っていることを。
動くたびに、太腿をツーッと白いものが伝い落ちる感覚があります。
その不快で猥らな感触こそが、私にとっての秘密の価値ある雫でした。
昼は、誰もが憧れる良家の奥様。
夜は、地下室で男たちに貪られる牝豚。
この生活サイクルこそが、私が求めていた幸せ。
陽の当たるリビングでの生活は、ただの幻。
私の現実は、あの鏡張りの地下室にこそあるのです。
私は夫にコーヒーを注ぎながら、今夜の奉仕活動に思いを馳せて、股間を熱く濡らしていました。