4月23(土)・24(日)の週末の温泉旅行から帰宅した芽美を待っていたのは27(水)の自宅奉仕だ。セックス合宿後2回目になる。
1回目は旅行前の20(水)に実施済だった。そしてGWはじめの29(土)・30(日)は16(土)・17(日)に続く合宿後2回目の週末調教が待っている。
自宅奉仕では、芽美が能動的に拓海に快感を与えるセックスをして奉仕の精神とテクニックを身につける。週末調教はその逆で、芽美が受動的な立場でSMセックスを享受し、社会的タブーに縛られずに牝としてセックスに没頭する悦びと新たな性感・性癖開発、被虐の精神を培われる。
2回目の自宅奉仕の今日、芽美の部屋を訪れた拓海が解錠してドアを開けると、メイド服を着た芽美が正座をして待っていた。驚いて芽美の顔を見ると、いたずらっぽい顔をして、おきまりのセリフを口にする。
「おかえりなさい、ご主人様。ご飯になさいます?お風呂になさいます?それとも、わ・た・し?・・痛いですぅ!」
「俺のげんこつを頭に受けながらも最後まで言い切った根性は褒めてやろう。だがさっき電話で先に食事にすると伝えたばかりじゃないか!そもそも先週、お前にあまり面倒かけないよう食事を済ませてきたら、『一緒に食べたかったな・・・』なんて寂しげに 言うから!」
「ごめんなさいご主人様。だって、『なに食べたいですか?』って尋ねたら『なんでもいい』って気のない返事をするから一緒に食べたくないのかなって悲しくなっちゃって。それならいっそ定番メイドに徹しようかな、と」
「だからメイド服を着ているのか!部屋着は俺の目を愉しませるようなものなら何でもいいと言ったはずだが?」
「だって、そんな部屋着なんて持ってないもん。いつもスウェットの上下着てたから」
「わかってる。だから一着持ってきた。食事が終わったら、これに着替えろ」
紙袋を受け取ると服にしては重い。
「他にも何か入っているみたいですよ?」
「食後のデザートだ。ブルガリのチョコ。前に約束しただろう?重いのはコアントローの瓶。香りのよいオレンジリキュールだ。割って飲んでもいいし、紅茶に入れてもいいからチョコと一緒にどうかと思ってな。それからこれ。先週のと差し替えてくれ」
そう言って片方の手に持っていた一輪の花を渡される。
「わぁ、いろいろありがとうございます、ご主人様!」
花束と紙袋を手に持って立ち上がろうとする芽美。しかし脚がしびれていて転びそうになる。
「おっと危ない!」
そんなドジッ子メイドはご主人様にがっしりと抱きとめられる。逞しい胸に抱きかかえてぼおっとしながら拓海の耳元で小声で本心を吐露する。
「毎週お花くれたり、軽い約束を忘れずにチョコ買ってきてくれたり、一緒にご飯食べる約束守ってくれたり、恋人みたいに大事にしてくれて嬉しいです。だからメグも心を込めて精一杯ご奉仕するから、ゆっくりしていってくださいね」
そして自分から拓海の唇にキス。拓海が強く口を吸うとするとうっとりとして荷物を持つ手を拓海の背中に回す。
ピーというやかんのお湯が沸く音が聞こえると、名残惜しそうにゆっくりと身体を引き離し、こんなセリフを言いながら、ミニスカートの裾を翻してムチムチとした太腿を限界まで見せ付けてキッチンに消えていく。
「今日の献立は栄養バランスと手軽さを考えてボロネーゼ、チーズの温やっこ、野菜スープにしました。来週からはどんなものが食べたいか夕方までに教えてくださいね。素材は肉、魚、野菜のどれを食べたいか、味付けはこってり系かあっさり系か、和洋中のどれ系か。量はがっつりか小腹がふくれる程度か。料理はあんまり得意じゃないけど、ご主人様のために頑張って作りますからね~!」
玄関でのんびりと靴を脱ぎながら拓海は芽美のことを思う。
―ついこの間まで処女だった若い女は、少し優しくしてやれば、すぐに恋人気取りで尽くしてくれるからお手軽でいいな。それにしても今日はやけにテンションが高い・・・旅行中になにかあったのか?少し調べてみる必要があるかもしれん。とりあえず、あとでカマをかけてみるか―
食事の後、芽美は拓海の手伝いの申し出を断り入浴を勧めると、一人でキッチンと食器の片付けを済ませてから後を追って入浴し身体を洗うのを手伝った。
風呂から上がった二人は部屋着に着替えて芽美待望のデザートの時間を迎えた。
芽美の服はVネック・七分丈で裾が短めな白の薄いニットワンピース。タイトなデザインで拓海の命令により下着は上下とも着用していないから身体のラインが浮き彫りになっている。乳首の位置も丸わかりだ。半乾きの髪は無造作に下ろされているが、化粧はばっちり。拓海のほうは黒のロングTシャツに白いゆったりめの綿パンを履いている。
「それにしても、このチョコ凄くおいしいですね!それにこの紅茶も!」
「お前がおみやげに買ってきてくれた温泉饅頭もふつうに旨いぞ?」
「どうして疑問系なんですかぁ!ご主人様のいじわる!」
「よしよし、ほらチョコだぞ~。アーン」
「わーい♪」
二人は今、リビングのソファに並んで座って、デザートのブルガリのチョコをコアントローを垂らした紅茶と一緒に味わいながら雑談をしている。
照明は消され、カーテンの開けられた窓からの月明かりとテーブルの上の2本のアロマキャンドルのみが二人の世界を照らしている。BGMには芽美が選曲したJazzyなHip-Hopが音量を絞って流されている。
芽美の腰には拓海の左手が回されている。拓海に身体を預け太腿を密着させている芽美は明るい笑顔を浮かべていて楽しそうだ。
「温泉旅行はとても楽しかったようだね芽美?」
「はい!行かせていただいてありがとうございました!」
「大学時代のアルバイトで知り合った友達仲間と行ったんだよな?」
「うん。今でもみんな仲良しで時々会ってご飯食べたり遊んだりしたりしてますよ♪」
「確か、そのグループの中の男の子を昔好きだったとか聞いたけど、今回の旅行でその男と素敵な思い出でも作ってきたのかな?」
「え、よく覚えてますね?その子も行くはずだったんですけど、残念ながら仕事の予定が入って泣く泣くキャンセルしてました。混浴を楽しみにしてたみたいですけどね(笑)。だから女の子三人の旅行でしたよ」
「ということは男1人女3人で行く予定だったのか。それはどうなんだ?」
「リゾートバイトの時は大部屋にまとめて雑魚寝させられましたからね。拓海ご主人様と違って女の子に変なことする男子じゃないし」
「変なことというのはこういうことかな?」
拓海は腰に回している手で芽美の尻や太腿を撫で回す。
「ああん、そういうことですっ!もう・・・でも、どうしてそんなこと聞くんですか?あ、もしかして嫉妬してるんですかぁご主人さまぁ?」
ニヤニヤしながら冗談めかして言う芽美。
「そうさ。お前は俺のものだからな。お前の男関係は気になる」
予想外に真顔で真面目に返事をされ、ドキリとした芽美の頬が赤く染まる。
「あ、えと・・・ありがとうございます・・・」
「ん?どうしてお礼なんか言うんだ?」
「うん・・・そんな風に言われたことないから、なんだか嬉しくなっちゃって・・・ご主人様の女たらし!他の女の子にも言いまくってるんでしょう?」
芽美は上目遣いで拓海の様子を伺いながら、女関係について探りを入れる。
「そんなことはないぞ。前にも話したとおり、俺は男子校出身の気弱な男だったから、大学を卒業するまで女とはずっと縁がなくてな。亡くした妻が初めての女だが、向こうから押されて付き合ったようなものだし」
「ふーん、喪女の私とは対極ですねぇ、羨ましいことですわぁ」
ジト目になる芽美。
「お前が喪女?なに言ってるんだモテモテじゃないか、孝に俺にお前を襲ったあの男。今回の旅行でも客の男から口説かれたりしたんじゃないのか?」
「あの男のことは言わないでくださいよ、忘れたいんですから・・・今思うと、孝さんは私が年下の処女で扱いやすそうだから口説いてきたような感じだし、拓海ご主人様はモロにそれですからねぇ。お客さんから口説かれるなんてことも、もちろんなかったですからモテモテとは言えませんよ」
芽美は心中でつぶやく。
―嘘は言ってないもの、ただお風呂でのことを言ってないだけ―
「ああスマン。しかしモテるっていうのはそんなものじゃないのか?男女とも理想のタイプばかりからモテるなんてアニメやマンガの世界だけで、実際はお近づきになりたくないタイプが寄ってくる。身体目当てだったり、ストーカー気質だったり。自分の好きなタイプと付き合いたければ自分から積極的に行かないと」
「それはそうかもしれませんけど・・・積極的になるのは勇気が要りますよ。それに勇気だしたところで、異性に慣れてないと、ぎごちなくなって変な人と思われちゃいそうだし」
「確かに普段異性との交流がないと厳しいかもしれないが、そこも含めて努力する必要があるってことだろうな。まず異性に慣れることを目的に社会人サークルに入るとか合コンを数多くこなしてみるとか。積極的なアプローチはそうした経験を積んでからのほうがいいかもしれない」
「拓海ご主人様もそんな経験を積んでから、ナターシャさんを口説いたの?」
「俺は結婚してたからな。結婚すると余裕ができるのか、妻以外の女とも普通に話せるようになった。ナターシャと会ったのは離婚してからだが、彼女の場合、向こうからアプローチしてきたようなものだからなぁ・・・俺も過去の経験を活かして積極的になったことは否定しないが・・・」
「ふーん、奥さんとナターシャさん以外の女性とはお付き合いしなかったの?」
拓海は興味深げな視線を芽美に向け、紅茶を一口飲むと微笑を浮かべて逆質問を返す。
「そんなに俺の女遍歴が気になるのか?」
視線をさまよわせて、どう答えようか迷う芽美。同じように紅茶を一口飲むと、視線をティーカップに向けたまま答える。
「うん、まあ・・・」
「ふふ、素直だな。セックスのときは俺の命令と快感に流されて好きだと言ってくれているが、もしかして俺に本気で惚れたか?」
そんな風に揶揄されてしまったら、もしそうだとしても、正直に肯定することはできない。本気で惚れたわけではないから否定するのはやぶさかではないけれど・・・。
拓海に腰を抱かれたままの姿勢で向こう側のサイドテーブルに目を向ける。小さな花瓶に拓海が買ってきた一厘の赤いバラが挿してある。ブルガリのチョコもコアントロー入りの紅茶も美味しかった。二人で食べた食事も、一人で食べるいつもの食事よりずっと美味しかった。プレゼントされたワンピースは、自分では購入する勇気が出ないデザインだが、幼く見られがちな自分に大人の色気を醸しだしてくれている素敵なものだ。それを着て、今こうして恋人のようにイチャイチャしながら会話している。とても楽しく幸せな気分・・・。
だから芽美はこう答えようとして、流行の濃いめの赤いルージュで彩られた口を開く。
―そうね、もしかしたら・・・そうかもしれないわ・・・―
しかし、拓海がほんの数瞬先んじて口を開き、そのセリフは紡がれずに終わる。
「妻とナターシャ以外に、あと二人だけ深く付き合った女がいた。二人のことは長い話になるからおいおい、そうだな、お前が本気で俺に惚れてパーフェクトな恋人、いやマゾ牝奴隷になった時にでも話すことにしようか。それでいいな?」
「・・・わかりました、ご主人様・・・」
芽美は恋人と言ってマゾ牝奴隷と言い直されたことに一抹の寂しさを感じる。そんな芽美に続けて拓海が声をかける。
「だが心配するな、ナターシャを除けばみんな過去のことだ。ナターシャだって近いうちに帰国して別れることになる。だから今の俺が甘い言葉を囁くのも、プレゼントを渡すのも、多くの時間を割くのも、心を込めて抱くのも、お前だけだ!」
右手を伸ばし芽美の左肩をつかんでぐいと引き寄せると、情熱的な瞳で芽美の目を覗き込み、大きくはないがはっきりとした声でそう断言する拓海。
―それは、私を理想の完璧なマゾ牝奴隷に調教するためでしょう?―
そうひとりごちて視線をそらす芽美。だがサイドテーブルの上のバラが目に映る。
―でもいいわ、あんなふうに大事にしてくれるのなら、あなたの理想のマゾ牝奴隷になってあげる・・・だから・・・―
「これからも大事にしてね、ご主人様」
そう言うとご主人様の目を強い視線で見つめ返しニコリと微笑む。可愛らしさの中に固い決意と被虐の悦びが垣間見えるその妖艶な微笑みに男心を突かれた拓海。
自分のセリフで芽美が照れたところをギュッと抱きしめてキスをする予定だったが、逆にその笑顔から目を離すことができない。
数秒後、はっとして目を話すと誤魔化すように話題をそらす。
「ところで、今日のお前のテンションがやけに高いのはどういうわけだ?どうやら、いい男との出会いがあったわけではなさそうだが。旅行が楽しかったというだけで、そんな風にはなるまい。旅行でなにがあったのか正直にいってみろ?正直に言わないとどうなるのかは、もうわかってるよな?」
隠し事をしている芽美はドキリとする。優斗とのことを言おうか言うまいか・・・。考える時間を稼ぐために話をそらす。
「そんなにテンション高いですか?自分ではよくわかりませんけど?紅茶にコアントロー入れすぎて酔っちゃったのかな?」
「一杯しか飲んでないのにそれはないだろう。お前のことをよく観察している俺にはわかるんだよ。絶対に旅行でなにかあったに違いないと男の勘が告げている!」
「男の勘て、当てになるんですかねぇ?聞いたことありませんけど」
「俺もないな!」
「まったくもう、ご主人様ってば・・・つまらない冗談はやめてください!」
つまらないと言われしゅんとする拓海。
「ああ、すまない・・・」
そんな会話で回答を保留していた芽美は決断する。
―とりあえず、できるだけ誤魔化してみよう。二人だけの秘密にしようと提案した自分がさっそく破るわけにはいかないし・・・どんな懲罰うけるか怖いし―
「そうですね、思い当たるとすれば美咲と里奈の二人と、ようやく親友になれたことかな?」
「うん?ずっと仲良くしてたんじゃないのか?」
「仲良しではあったけど、遊び友達レベルで、あまり深い話をしたことがなかったんですよ。それが今回の旅行では二人の恋の悩みからはじまって、いろんな深い話ができて」
「恋バナなんて会うたびにしてきたんじゃないのか?」
「そうなんですけど、今まではやっぱり未経験の私に遠慮とか優越感とか色々あって、表面的なことしか話してもらえてなかったみたいで。美咲も私が思ってたより全然経験豊富で驚かされたし、里奈の経験といったら、想像できる範囲を越えていて、衝撃的すぎて言葉も出ませんでしたから!」
「ふむ。話の内容も大いに気になるが、それより気になるのは、なぜ二人が今更そんな告白をお前にする気になったのか、ということだな。もしかしてお前・・・俺とのことを自慢げにペラペラ話したりしたんじゃないのか?」
疑問系ながらも拓海の表情はそれを確信している様子だ。芽美は正直に答える。
「自慢げにもペラペラ話したつもりもありませんが、追求されて仕方なく」
半分はウソだった。追求されて仕方なくの体で、芽美はわりと自慢げにペラペラと話してしまっていた。それどころか里奈に対抗意識を燃やし、拓海からどんなSM調教を受けているかをかなり具体的に話してしまっていた。おかげで同じようなSM調教を受けている里奈と仲間意識が芽生え、美咲からは「芽美もなかなかやるわね」と悔しそうなセリフを吐かせて溜飲を下げた。ただ「私もSM調教してくれる年上の男性を捜そうかな」と本気で言う美咲を里奈と一緒に思いとどまらせるのにとても苦労させられた。
「追求されるだけの理由があったんだろう?」
芽美が自分から話したのではないかとまだ疑っている様子だ。
「私が二人の恋バナを聞く様子がこれまでと違ってたみたいなんです。なんか余裕があったみたいで。それにご主人様がいけないんですよ!私の下着がこれまでと全然変わっているのに二人とも目をパチクリさせてましたから。フルカップ・フルバックの形状で色合いもピンクとか花柄とか可愛い系だったのが、いきなりハーフカップ・ストリング系で色合いも黒や赤、紫とかのセクシー系に180度変わってたら、異性関係で絶対なにかあったと思われますよねご主人様!?」
自分の過失を鋭く追及されて苦虫を噛み潰したような顔をする拓海。
「普通の下着を着ていけと命じておくべきだったな、うかつだった」
「そうですよご主人様!ところで、どうしてご主人様のことを秘密にしなくちゃいけないんですか?その、SMプレイの関係にあることは秘密でも、普通にお付き合いしているように言うなら、べつに構わないんじゃないかなぁ」
「それにはいくつか理由があるのさ。まずはだな」
「うん」
「俺がSM好きなことを知っている人も多いから、俺と付き合っているとなるとお前もSM好きってことになってメグが恥ずかしい思いをすることになる」
「ああ、そうね。それから?」
「お前に彼氏がいるってことになると、お前をタイプだと思う男が現れても遠慮してデートに誘ってこなくなる可能性が高い。お前には色々な経験を積んで欲しいから、可能性をつぶすことは避けたいと思ってね。そういうところはミステリアスなほうが魅力的に見えるしな」
「色々な経験て、他の男とエッチしちゃってもいいってこと?」
「もちろんよくはない。だがお前の一挙一動を監視できるわけじゃないからお前がそうしようと思えば止めることはできないからな。お前が他の男と寝るのなら、俺以上にそいつに魅力があるということなんだろうよ」
「貞操帯をつけられてしまえば、そんなことできないわよ?」
「今後まったく付けさせないとは言わない。だが俺がやりたいのはお前を無理やり従わせることではなく、俺の魅力とSMセックスの虜にして自発的に従わせることだから」
「ふーん?」
芽美は拓海をジト目で 睨む。
「そうか?それに男がいるというと、どれくらいエッチしてるとか、結婚するのかとか、妊娠してないとか、プライベートな質問が許されると勘違いして根掘り葉掘り聞いてくる馬鹿な男や女に絡まれたりするから。かわすのもうっとおしいし、だからと言ってそういうことを赤裸々に話すのは、上品な淑女がやる行為ではないし」
「私は上品な淑女なんかじゃないわよ?」
「お前にそうなって欲しいのさ」
「どうして?」
「お前にもっと魅力的になって欲しいから」
「そ、そうなんだ?」
少しだけ挙動不審になる芽美。
「ああ」
「理由は以上?」
「いや、もうひとつだけ」
「なに?」
拓海はなにやら言いづらそうだ。
「・・・付き合ってるとか結婚してますというと、私たちはセックスしてます!って宣言しているようなものだろう?それって恥ずかしくないか?」
芽美はそれを聞くと吹き出してしまった。
「なによそれ。ふだん私にあんなにエッチなことをしてるくせに、そんなことが恥ずかしいなんて子どもみたいだわ」
「そうだな、自分でもそう思う」
拓海が肯定したのを聞いて悪戯っぽい表情をすると、こう続ける芽美。
「なら、今日はそういう恥ずかしいことは止めておきますか、ご主人様?お子様にはまだ早すぎるのではないかと。お食事後の休憩も充分にとられましたし、そろそろお帰りになられてはいかが?」
「いやいや、勘弁してくれよメグ!?実はさっきからずっと、お前に襲い掛かるのを堪えてるんだ。白いミニのミットワンピースがよく似合っていてセクシーだし、旅行から帰ってきたお前はなんだか一皮むけたようで、さっきの笑顔なんか、今まで見たことがないような艶やかさだったぞ。忘れずに買ってきたブルガリのチョコに免じて、お前の新しい魅力を堪能させてくれないか?」
強引にエッチに持ち込むこともできるのに、こんな風に下手に出られて賞賛されお願いされば決して悪い気はしない。食事と入浴を済ませ、恋人と過ごすようにくつろいでいた芽美もまた、エッチしたい気分が大いに高まっていた。
「そうね。チョコだけじゃなくてお酒もお花もワンピースも頂いてしまったし。そのお礼に、今日はメグがたっぷり悦ばせてさしあげますわ」
「ありがとう。もしメグが望むなら、今日はこのまま恋人みたいにセックスしてもいいぞ。首輪をつけたり、俺のことをご主人様と呼んだりしないで」
魅力的な提案だった。しかし拓海が自分をあくまで恋人ではなくマゾ牝奴隷と位置づけようとしていることを知っている。それなのに恋人みたいなセックスをしても、後で惨めな気持ちになるだけのような気がした。だから芽美はこう言った。
「ありがとうございます。でも、わたしは自分の立場をわきまえている優秀なマゾ牝奴隷でございます。ですからお気持ちだけいただいて、そのぶんも含めてたっぷり御奉仕させていただきますわ」
「・・・そうか、わかった。ではこれは命令だ。今夜は寝室ではなくこの部屋でその白いニットワンピースを着たまま御奉仕すること。いいねメグ?」
「かしこまりましたご主人様。それでは準備をしてまいりますので、しばしお待ちくださいませ」